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猫を家で飼うのは不幸?実際にうちの猫の様子から分析してみた。安全に外に出る方法を紹介

この記事は約16分で読めます。

こんにちはももたまです!

そばで愛猫がくつろぐ様子を見て、「もしかして猫を家で飼うのは可哀想?人間のエゴで閉じ込めてしまっているだけで本当は外でのびのびと過ごしたいのかもしれない。」
なんて思ってしまうことはありませんか。

自分の中では精いっぱいの愛情を注いでいるつもりでも、猫の本心は外で暮らしたいのかもしれない。こんなに運動神経抜群で、一匹で外で生き抜く力もある。

確かに、野良猫として暮らしている猫もいますし、外で生き抜くための身体能力は非常に高いように見えます。しかし、本当に猫を家で飼うのは不幸と言い切れるのでしょうか。

今日は、うちの猫・ももことたまえの普段の様子を見て、『猫を完全室内飼いするのは本当に可哀想なのか?』について考えます。

愛猫の幸せを心から願うからこそ、不安になってしまう飼い主さん必見です。

【結論】家で飼われる猫は不幸じゃない。しかし、工夫が必要

結論、猫にとって完全室内飼いされることは不幸ではありません。

ただし、外猫から迎えた場合は外を恋しく思うこともあります。

室内飼いの猫は運動不足になりやすく、ストレスを抱えやすいため、
飼い主はストレスにならないように環境づくりの工夫をする必要があります。

ではなぜ不幸ではないと言えるのか?果たしてどんな工夫が必要なのか?について順を追ってお話しします。

猫は家畜化された動物?

実は、今私たちの隣でゴロゴロぬくい暮らしをしている子は、猫の中でも「イエネコ」という種類に分別されます。

イエネコとは、先祖にリビアヤマネコを持つ人間に家畜化された動物です。

かつて人間が稲作して食料を備蓄するようになったころ、穀物を食い荒らす「ネズミ」に頭を悩ませていました。

猫は人間にご飯をもらいながら、ネズミを倒す『傭兵』として飼育されました。

大半の家畜化された動物は、大きく遺伝子を変えていくことになりますが、猫はもともとの生き方である狩猟を期待されたため、そこまで遺伝子に変化は起きませんでした。

とはいえ全く起きなかったというわけではなく、脳の萎縮や、鳴き声の変化があったと言われています。

まず1つめの変化は「脳の萎縮」です。

イエネコの脳はリビアヤマネコと比べるとかなり頭蓋容積が小さいことがわかりました。

これはイヌやウサギといった他の家畜動物でも見られている傾向です。

家畜動物は人間からある程度安全な環境が与えられることで、他の動物に襲われる危険性や必死に狩りを行う必要性がなくなるため、脳が萎縮すると考えられています。

ナゾロジー

大きく遺伝子が変わっていないため、野良猫として生きていくことも出来ないわけではありませんが、実際にはイエネコとして家畜化されているため、野生で生きていくことは容易ではありません。

具体的には、事故、病気、外敵など常に命に関わる危険があります。

また、実際に野良猫の平均寿命は3~5歳と言われており、これは過酷な現実を示しています。

もちろん外は物理的には自由です。
しかし、常に警戒している。常にどこかが痛んでいる。常に飢えている。そんな状態が本当に自由と言えるのでしょうか?

であれば、安全で飢えの心配もない。
飼い主の努力によって用意された快適な環境で狩猟本能を満たす遊びで毎日適度な運動が出来る。
そんな室内飼いの方が幸せといえるかもしれません。

もちろん、その猫ちゃんにしかわからないことですが、猫と一緒に暮らすことを選んだ以上、我々にはその子を幸せにする義務があります。
幸せに暮らしてもらえるように、私たちは惜しまず努力していきましょう。

ももことたまえの普段の様子から分析してみた

我が家の猫二匹は完全室内飼いです。
そんな二匹の普段の様子から、うちの猫二匹は不幸に感じているのかを考えてみます。

仲良しな猫
仲良しなももたま

まずは二匹の生い立ち

我が家のももことたまえは保護猫で、2022年に迎えました。

保護猫とはいっても外で暮らした経験はありません。

ももことたまえのお母さんは野良猫として暮らしていましたが、そのお母さん猫が保護された時にお腹にいました。

そのまま出産になったため、ももことたまえは生まれたときから人間と暮らしています。

詳しくは「譲渡会で猫を引き取ったはなし③」をご覧ください!

日常で特に外を気にする様子はない

くつろぐねこ
くつろぐねこ

うちの子の場合は、今まで一緒に暮らす中で外に出たがることは一度もありませんでした。

玄関には脱走防止柵がありますが、出入りのために玄関を開けても、気にせず室内でゆっくり過ごしています。

むしろ、外=病院なので、逆に外に出るときは不安から大鳴きして震えるくらい外が苦手です。
外に出たがる様子は全くなく、お家の中をテリトリーとして日々パトロールしています。

とはいえ、外を眺めるのは大好きで、窓辺に置いてあるキャットタワーを愛用しています。

キャットタワーの上にいるたまえ
キャットタワーでくつろぐたまえ

ちなみに、そんな二匹のために新築戸建てを購入し、ルーバー付きのバルコニーがある住宅を建築中です。
外の風を感じられるように、そして迷いねこにならないような外空間をこだわって付けました。

ねこ仕様のお家の紹介は以下の記事で紹介していますので、よろしければご参考にしてください。

完全室内飼いのメリット

では、具体的に室内飼いにはどんなメリットがあるのでしょうか?

① 事故やケガのリスクが減る

交通事故、他の動物とのケンカ、落下事故など、外にはたくさんの危険があります。

交通事故に関しては、1年で約29万匹が命を落としていると推測されており、これは殺処分される猫の10倍に値します。

全国で1年間に交通事故で命を落とすネコは約29万匹に及ぶ――。そんな推計を、岐阜市にあるNPO法人「人と動物の共生センター」が公表した。41自治体で回収された遺体の数から試算した。同期間の殺処分数の10倍に相当する。

朝日新聞

飼い主が居ない猫の総数は222万匹(マースペットケア)のため、約10%の猫が毎年交通事故で命を落とすということになります。

室内飼いであれば、交通事故の危険性はありませんので猫にとっても安心して生活することが出来ます。

② 感染症や病気の予防

外に出ることで、ノミやダニ、猫エイズなどの感染症にかかる可能性が高まります。

野良猫の50%以上が猫エイズや白血病という説もあり、ノミやダニに関してはほぼ100%の野良猫が保有しています。

一説によると野良猫の50%以上が「猫エイズ」や「白血病ウィルス感染症」にかかっていると言われています。

つだ動物病院

普段室内飼いをしている猫でも、外に出せば感染症に罹ってしまう可能性があります。

室内飼いを徹底すれば病気になるリスクもぐっと減らして、身体のどこも痛くない健康な状態を保ちやすくなります。

③ 寿命が延びる傾向にある

ペットフード協会の調査によると、完全室内飼いの猫と飼われているけれど外に出ることが出来る猫では平均寿命に差があります。

完全室内飼いの猫が16.34年に対して、外に出る猫は14.24年という結果でした。(令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査)

猫と1日でも長く一緒に暮らしたい。その思いからも、完全室内飼いには大きなメリットがあります。

外に出たがる猫は縄張りを気にしている?

くつろぐももたま
くつろぎの昼下がり

もともと野良猫や外猫の場合、自分の縄張りが外にあります。

そのため、保護されて急に室内飼いになった場合、猫は縄張りの外にいることになるのです。

「縄張りの外=危険」なので、安心できる環境ではありません。
また、縄張りを不在にすることによって、他の猫に奪われてしまうかもしれません。

縄張りに戻りたいという気持ちが「外へ出たい」という意思表示となって行動に現れます。

また、猫は単独行動であるため、自分だけのテリトリーが必要です。

すでに先住猫がいる場合、他者のテリトリーに入り込んだことになり、居心地が悪いと感じることもあります。

これらの問題を解決するためには、環境づくりがキーとなります。
ちゃんと信頼関係ができて、安心できる空間が家の中にあるなら、だんだんと外に出たい欲求は減っていきます。

【必須!】猫にとって快適な環境づくり7選

それでは猫にとって快適な環境にするには何をしたら良いのでしょうか?

①上下運動が出来る場所を作る

まずは上下運動が出来る場所を出来る限り作りましょう。

室内猫は運動不足になりがちです。猫は登ったり降りたりする動作が好きなので、運動不足解消に役立ちます。

キャットタワーやキャットステップはもちろん、タンスや棚の上に猫が登れるようにするなど、生活家具を利用することも出来るので、ぜひ試してみてくださいね。

➁窓辺で外を眺められる場所を作成する

猫は外を眺めることが大好きです。

特に野良猫から迎えた場合は、今まで刺激いっぱいだった環境から、平穏な環境に変化しています。

猫は環境の変化を嫌うため、外から迎えた当初は刺激をもとめて外に出たがることがあります。
そのため、室内で刺激を感じられるようにする必要があります

その一つが外を眺められるようにすることです。
人間でいうところの「動画」のような役割があります。

我が家では、窓辺にキャットタワーを置いて、外を眺められるようにしています。

室内であっても、外を見ることは刺激になりますので、是非取り入れてください。

③狩猟本能を満たす遊びをたくさんする

猫じゃらしやおもちゃで遊ぶことも、刺激を与えられる一つの手段です。

運動不足解消もできるため、毎日一匹あたり15分以上は遊ぶようにしましょう。

特に外から迎えた場合は、毎日狩りをしていたため、遊ぶ時間を増やすようにしてあげる必要があります。

外と室内のギャップを埋めることが大事です。

うちでは、毎日寝る前に一匹当たり15分間運動タイムを設けていて、決まった時間に遊ぶようにしています。

ももたまもその時間になるとストレッチなどをして運動できる態勢を整えていたり、飼い主に早く遊ぼう!!と催促してきたりします。

二匹にとって、楽しみな時間であることが伝わります。

④隠れられる場所を作る

危険を感じたときに隠れる場所を作ってあげることも大事。

怖いと感じたときや、安心して眠りたいときに隠れられる場所を提供しましょう。

また、このような場所を複数作ることも重要です。

その子がお気に入りの場所を見つけられるようにする必要があります。

うちの子は、ケージの上にあるドーム型の猫ハウスや、今は使っていないキャリーケースの中がお気に入りです。

他にもケージに布をかぶせて目隠しにしているので、来客時など恐怖を感じたときはケージの中に隠れることもあります。

隠れるたまえ
来客時こたつに隠れるたまえ

⑤ストレス解消してあげる

ストレス解消には、先ほど紹介した狩猟本能を満たす遊びも重要ですが、おやつやまたたびを使うのも有効です。

猫ちゃんが好きなおやつを見つけるのも楽しいですよ。

我が家では毎日一回、お楽しみタイムとしておやつをあげています。

過去にまたたびプラスというおやつが大変面白かったので、レビュー記事を是非見てみてください。
非常におすすめのおやつとなっております。

おすすめのおやつについても紹介していますのでご参考に!

⑥美味しいご飯を用意する

人間も楽しみごはんの時間。猫にとっても楽しみな時間です。

ぜひ、猫ちゃんが大好きなごはんを見つけてあげましょう。

ごはんの選び方については、総合栄養食と一般食があり、一般食は主食として使えないのでご注意ください。

その分食いつきがいいんですけどね!ご飯としてあげる場合は総合栄養食を与えましょう。

我が家では、ももこたまえそれぞれで好みのフードが違うので、それぞれに合ったものを与えています。

使い分けは大変ですが、やっぱり好きなフードの方が喜んで食べてくれるのが伝わります。

沢山の種類のフードを試してきたももたまが大好きなおすすめフードについてまとめています!

⑦広い空間に引っ越す

これはかなり振り切りすぎですが、広い空間に引っ越すという決断も良いと思います。

我が家は先ほどちょっと紹介した通り、戸建てに引っ越し予定です。

現在はアパートに住んでいるのですが、縄張りパトロールもすぐ終わってしまいますし、のびのびと走り回ることが出来ません。
後述しますが、キャティオなんて夢のまた夢です。

そのため、思い切って広い空間に引っ越すことにしました。

特に元野良猫の場合は、パトロールし甲斐がある広いお家はきっと気に入ってくれるはずです。

ただ、引越しは猫にとってストレスにもなりますので、頻繁なお引越しは控えてください。

猫生の中で何度も引っ越すことはしない方がいいですが、猫にとって十分なスペースがあるかを考えて慎重に検討する必要があります。

もし狭いお家でも、上下運動が出来るような場所をたくさん作ることでスペース不足を解消することが出来ます。

どうしても外に出たい愛猫のために出来ること

元野良猫などで、どうしてもお家に馴染めず長期間外に出たがり、ストレスになってしまう場合。

そんなときは安全に外に出す方法を考えてみましょう!

安全に外に出るには二つの方法があります。

  • キャティオを作る
  • ハーネスで散歩する

キャティオ

キャティオとは、敷地内に作る大きな猫ケージのようなものです。

窓から直接外に出られるようにしていて、脱走の心配がないようにする必要があります。

庭やベランダに作ることで、猫が安全に外に出られるようにしています。

我が家の新しいお家にルーバー付きのバルコニーを作ったのも、キャティオの考え方からです。

ハーネスを付けて散歩

安全に外に出る手段の二つ目はハーネスです。

最近YouTubeでもよく見るようになりましたが、猫にハーネスを付けた状態で散歩することも可能です。

人間が一緒に散歩するので、事故や外敵などから守りながら安全に外に出ることが出来ます。

ただし、外に慣れていない子はパニックになる恐れがありますので、元野良猫などで外に出たくて仕方ない子にとどめて下さい。

猫を外に出す場合にやるべきこと

もし猫を外に出す場合は、猫の身を守るために以下は必ず行ってください。

  • ワクチン
  • 寄生虫やノミ予防
  • 避妊去勢手術
  • マイクロチップや迷子札を付ける
  • いなくなった時の対処法を考えておく

ワクチンの接種

大体の室内猫は3種ワクチンを打ちますが。

外に出る場合は+αのワクチンが必要になります。(猫エイズなど)

かかりつけの獣医師さんに必ず相談して下さい。

寄生虫やノミ予防

ノミ対策として、首の後ろに垂らすスポットタイプのノミ駆虫薬が主流です。

  • 例)レボリューション、ブロードライン、アドボケート、フロントラインプラス
  • 対象:ノミ・マダニ・回虫・条虫・ミミヒゼンダニなど
  • 投与間隔:月1回(背中に塗るだけ。簡単)
  • 入手方法:獣医師処方/一部市販もあり

猫を外に出す場合は、寄生虫やノミ予防について獣医師に相談をしてみてくださいね。


避妊去勢手術

猫を外に出す場合は、念のため避妊去勢手術してください。

気づいたら子どもを連れて帰ってくるなんてことになったら大変です。

飼い主の責任として、飼い猫の避妊去勢手術はあらかじめ行っておきましょう。

いなくなった時の対処法を考えておく

居なくなったらどうするかを考えてあらかじめ対処法を考えておきましょう。

例えば写真を撮っておくようにしたり、保護団体を調べておくなど、もしもの時に助けになるように準備をする必要があります。

まとめ

猫の性格や背景によって感じ方は違うかもしれませんが、我が家の2匹を見ていて思うのは、「室内だけでも猫は十分幸せに暮らせる」ということです。

外の世界には危険がいっぱい。室内には愛情と安心、そしてたっぷりの遊びとくつろぎ空間があります。

特にももこやたまえのように「猫 近く で くつろぐ」ような姿を見るたびに、彼女たちの幸福度は確かだな、と感じます。

もちろん、もともと外で暮らしていた猫には「外を恋しがる」気持ちが残ることも。でも、私たちが工夫して、彼らの本能や欲求を満たす暮らしを提供すれば、それは「不幸」なんかではなく、むしろ理想の暮らしになるはずです。

そんな時に我々が出来ることは、外とのギャップを埋めるような快適な環境づくりです。

猫にとっての快適な環境作りで出来ることは以下の8つです。

  • 上下運動が出来る場所を作る
  • 窓辺で外を眺められる場所を作成する
  • 狩猟本能を満たす遊びをたくさんする
  • 隠れられる場所を作る
  • ストレス解消してあげる
  • 美味しいご飯を用意する
  • 踏み切った決断ではあるが、広い空間に引っ越すというのも有効

愛猫のために、できることを全力で

「猫にとって幸せな暮らしってなんだろう?」

そんなことを日々考えながら、私たちは猫との暮らしを選び、家づくりや日常のケアを続けています。

猫は言葉を話さないけれど、表情や仕草でたくさんのことを伝えてくれます。

そのサインにしっかり気づき、「この子たちのために、何ができるかな?」と考えるのは、飼い主としてとても大事なこと。

これから猫と暮らす方も、すでに一緒に暮らしている方も、この記事が少しでもヒントになれば嬉しいです。

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